【Jaguar(ジャガー)のお話】
よく「一番好きなギターは何か」という議論が、ギター好きの間で語られることは多いかと思われます。そのなかで「フェンダーのジャガーが好きだ」という方は、一定数いらっしゃるのではないかなと思います。
同じフェンダーブランドのジャズマスターなどにも共通する魅力的なオフセットボディを持ちつつ、同ブランドの各モデルのなかでは小さめの24インチスケールを採用し女性などにも使いやすいのかなと思わせておきながら、実際には金属パーツの多さやそのスイッチの複雑さでよっぽど好きではないと手を出さないであろう、とてもクセのあるモデルといえます。
ともあれ、そのエッジの効いたサウンドを引っ提げ意外にも多様なシーンで登場し、特にオルタナティヴロック界隈では非常に人気の高いモデルであることも事実ですからね。
ヴィンテージフェンダーでいえば他モデルと同様に、カスタムカラーやレアスペックが存在します。レギュラーカラーのサンバーストももちろんかっこいいですが、他と被らない個性的なレアスペックを所有することも、ヴィンテージの楽しみ方のひとつですね。
Fender Jaguar '71 Laminate Maple Fingerboard w/Black Block & Binding LakePlacidBlue/M
1962年に登場以降、発売当初からカスタムカラーのオーダーも多く、うまく流行に乗りセールスを伸ばしたものの、後に世界的に流行したロックミュージックにはギターの特性も合わず、ストラトキャスターやテレキャスターのセールスに押され、1970年代半ばに生産が打ち切られました。
この個体はシリアルナンバーや各パーツデイトから、1971年頃生産の1本と判断しております。注目はフェンダーギターの歴史の中でもとても人気の高いレアスペックである「貼りメイプル」に、同時期のジャズベースなどでも見かけますがジャガーで採用されることは少ないこちらもレアな仕様「ブラックブロックポジション&バインディング」の組み合わせ。さらに前述のように生産本数の少ない中のカスタムカラー「レイクプラシッドブルー」仕様。というようにレアスペックがふんだんに織り込まれた、世界的にみてもとても価値のある貴重な1本なのです。
ヴィンテージギター界隈では「貼りメイプルのサウンドは独特で素晴らしい」といわれますが、こちらのジャガーも素晴らしい生鳴りやプラグインサウンドを披露してくれますよ。